
ジェラートの作り手を「Gelatiere=ジェラート職人」と言いますが、ジェラート作りを始めてから、何故そう呼ばれるのか、という事を日々実感させられています。
大工さんや建築士が建物をつくるとき、構造や耐震性を考慮して設計するように、ジェラート職人は作るものに合わせて原材料の成分等を精密に計算し、テクスチャーと呼ばれる食感やボディ、バランスを考え、ジェラートの構造を設計しています。
職人が木材を選ぶように、ジェラート職人は作るジェラートに合う素材を厳選し、そこにプライドやパッション、個性の部分が加わり、ジェラートが完成します。
そのような点も職人と酷似しており、ジェラート職人と呼ばれる由縁の一つだと思っています。
良質な素材があっても知識や技術が無ければ良いものは作れず、反対に技術があっても良い作物をご提供してくださる生産者様がいなければ、良いジェラートを作ることはできません。
祖父が職人であった事から、子供の頃から何かを真剣に作る人をリスペクトしており、ジェラート職人という仕事に興味を持った理由の一つでもあります。
ものを作るには手間やリスク、コストも必要となります。
近年の物価上昇が続くなか、当店では原価のために素材を変えたり、使用量を減らすという事はありませんが、商品によっては料金を変更させて頂く場合はあります。
しかし、より良いものを作りたいと常々思っており、場所が変わっても考えやコンセプトの部分を変えることはありません。
これから新しい場所でのリスタートとなりますが、日々精進して参りますので、新店舗でも何卒宜しくお願い致します。