はじめまして。ジェラテリアモンクションの黒木と申します。

自己紹介を含めて当店やジェラートについて書かせて頂きたいと思います。

兵庫で生まれ育った私は、子供の頃に初めて訪れた海外の地で外国に興味をもち、バックパックでの世界一周や国内外での農業従事を経験しました。
世界中の様々な人や食べ物に触れるなかでジェラートに出会い、作物や素材に関心を持つようになった事からジェラート作りを始めました。

ジェラテリアモンクション黒木

イタリアでジェラートに出会う

私が初めてジェラートに出会ったのは、学生時代にヨーロッパ縦断一人旅へ出かけたときでした。
イタリアを訪れた際、現地の人から勧められて食べたものがジェラートです。元々氷菓が好きでしたが、イタリアンジェラート特有のダイレクトな素材の味わい、独特の滑らかさや質感に衝撃を受け、虜になりました。
当時は食事代わりのように毎日ジェラートを食べ歩いていました。

学生時代に訪れたイタリア
イタリアを訪れた際、現地の人から勧められて食べたジェラート

世界旅行で知るジェラートの魅力

25歳のときに会社を退職して、夫婦で無期限の世界一周旅行を開始しました。
行きたい国や地域を訪れながら、各国の料理や作物、氷菓を食べました。
どの国の氷菓もそれぞれの魅力があり、とても美味しかったのですが、その中でも私が最も惹かれたのは、やはりイタリアのジェラートでした。
その旅でイタリアを再訪したとき、小さなジェラテリアで、何故こんなにも美味しいジェラートが作れるのか、という事を尋ねました。
まず教えてくれたことは、レシピと素材への強い拘り。そして何よりも「情熱とプライドを持って作っているから」という気概の部分。
そんな職人達によって拘り抜いて作られたものだからこそ、工場生産の技術が発達した現代でも、イタリアではクラフトジェラートの文化が根付き、広く支持されているのだと感じました。
イタリアンジェラートの美味しさを再認識しただけでなく、ジェラテリアとジェラート職人により深く関心をもち、ジェラートをリスペクトするきっかけとなりました。

25歳のときに会社を退職して、夫婦で無期限の世界一周旅行中の風景
イタリアを再訪したときにジェラート店で教わった、レシピと素材への強い拘り

農業経験から学んだ素材への拘り

今まで私はオーストラリアと神戸、二つの農園で従事した経験があります。
オーストラリアではクイーンズランド州の苺農園で働きました。厳しい環境下で収穫作業に取り組み、農作物が消費者に提供されるまでの工程や大変さについて身をもって学びました。
その後、神戸市西区押部谷にあるトマトファーム『桝本農園』で働く機会を頂きました。
高い質のものを作るトマト農園で、全工程に強い拘りをもち、完熟トマトのみを収穫しています。初めて桝本農園のトマトを食べたときは、その味の深さと甘みに驚かされました。
より良いものを作るには、さらなる手間や費用、そしてリスクも必要となります。それを厭わず、質の高いものを作るという農園主の気概によって美味しいものができているという事を実感しました。
またその中で作物について分かったのは、同品種を同じエリアで作ったとしても、作り手によって個性や味は大きく異なるという事です。
イタリアで訪れたジェラテリアの店主が仰っていた、情熱やプライドの部分に共通しており、それが作られたものに表れていることを感じました。
農園で働いた経験から、ブランドや知名度に関係なく、彼のような生産者様によって作られる個性豊かな素材を使わせて頂き、ジェラートを作りたいという考えを強くもつようになりました。

神戸市西区にあるトマトファーム『桝本農園』のトマト
クイーンズランド州の苺農園で働き、厳しい環境下で収穫作業に取り組み、農作物が消費者に提供されるまでの工程や大変さについて身をもって学ぶ

こんなジェラートを作っています

世界の料理や食べ物、生産者様とご縁を頂いた経験から、神戸や兵庫をはじめ、日本各地の農園から仕入れた作物、世界各地の素材を使い、オリジナルのジェラートを作っています。
日本素材の多くは、生産者様から直接仕入れており、作物についてご教授頂きながらジェラートにしています。
ときには現地を訪問して、そのまま作物を持ち帰り、すぐに工房でジェラートにするなど、可能な限りベストな状態の作物を贅沢に使用しています。
また、日本の農作物は勿論のこと、海外にも良質な素材や面白い食材が沢山あります。
そのなかで私が今まで訪れた世界の国々で食した料理や素材を元にして、様々なフレーバーを開発しています。
定番からちょっと珍しいフレーバー、農作物や厳選素材をふんだんに使ったジェラートなどをお楽しみ頂けますと幸いです。

神戸や兵庫をはじめ、日本各地の農園から仕入れた作物、世界各地で出会った素材を参考にして作った、オリジナルのジェラート
定番からちょっと珍しいフレーバー、農作物や厳選素材をふんだんに使ったジェラート

神戸の王子公園に実店舗

当店は、神戸の王子公園に実店舗があります。
神戸の下町である王子公園で開店した理由は、このまちが好きだからです。
神戸と聞いてイメージするハイカラな街とは二味違う、下町情緒溢れる雰囲気があります。
大勢の人で賑わう水道筋という商店街、パンダがいる事でも有名な王子動物園、少し歩けば文学館や美術館もあります。
このまちで、イタリアにあるような、老若男女が気軽にジェラートを楽しめるジェラテリアを作りたいと思い、この場所に開店しました。